こんにちは、くらくです。
最近は企画ものだったりデッキ紹介だったり変わり種の記事が多かったですが、初心に戻り久々のカード考察です。
今回はリンクネフィリムこと《シャドール・ネフィリム》について。
文面で書くときは「寝フィリム」って表すの結構気に入ってますが、変換が面倒なので記事内では「リンクネフィリム」と記します。
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シャドール・ネフィリムの効果おさらい
リバースモンスター2体
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分メインフェイズに発動できる。自分の手札・フィールドから、「シャドール」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
②:このカードが墓地に存在する場合に発動できる。手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、「シャドール」カード1枚を選んで墓地へ送り、このカードを特殊召喚する。
効果を3行でまとめると以下の通り。
- モンスター効果で融合できる
- 効果でカードを切りながら蘇生できる
- 素材指定がリバース2体と出しづらい
光属性・天使族というところも大きなポイントですね。
これらを踏まえて考察していきますが、まず言っておきたいのが……
このカード、強いです。
モンスター効果で融合できる
当たり前ですが「シャドール」は融合テーマなので融合ができないときついです。
《王宮の勅命》のように「魔法」を封じるカードを適用されると何もできなくなる、というのもありがちです。
「シャドール」は罠で融合する《影依の偽典》をカテゴリ内に持っていますが、このカードに能動的にアクセスするためには融合体(主にネフィリム)を成立させる必要があります。
融合ネフィリムにアクセスできれば《シャドール・ドラゴン》を落とせる(つまり墓地効果で魔法罠を割れる)ので、勅命への回答ともなり得ます。
《シャドール・ドラゴン》:効果で墓地に送られた場合、場の魔法罠を対象とって破壊
ゆえに「魔法を使わずに融合体を出せる」手段を持つことで突破できる状況もあるということです。
効果でカードを切りながら蘇生できるリンク2
そもそも、自己蘇生できるリンク2という時点で強いです。
単純に蘇生と通常召喚を使ってリンク3を作れます。
例えば《トロイメア・ユニコーン》を作れば先述した《王宮の勅命》の回答にもなります。
ユニコーンは魔法罠にも触ることができ、かつシャドールに足りないバウンスという除去を持っているため、リンクネフィリムが絡まなくても活躍の場面は多いです。
その他にも、光属性&天使族を供給する手段として用いることも可能です。
(天使族なので《トリアス・ヒエラルキア》の蘇生コストとしても使える)
また、蘇生には手札か場のシャドールを墓地へ送る必要がありますが、効果で墓地に送るので「シャドール」モンスターの効果を誘発することができます。
勅命下で魔法が打てない場合でも、手札の《シャドール・リザード》を切れば擬似的に全てのシャドールにアクセスできるというわけです。
出すには手間がかかる
リバース2体って想像以上に出すのが面倒です。
というかリンクネフィリムは、「出そうと思えば出せるんだけど出すだけでは何もできないカード」なので、手間をかけて出すのは本末転倒です。
基本的に、シャドールのみで出そうとすると《影霊の翼 ウェンディ》に頼ることになります。
《影霊の翼 ウェンディ》のテキストで着目する点は2つ。
- レベル3サイキック族である
- リバース効果で表側でシャドールをリクルートできる
レベル3サイキックといえばおなじみ《緊急テレポート》対応ステータス。
これを採用すれば格段に出しやすくなります。
下級シャドール通常召喚と合わせてリンクネフィリムを成立させられます。
おそらくこれが一番理にかなった出し方です。
また、一手間かかりますが、セットしたウェンディに墓地の《影光の聖選士》を使い、シャドールをリクルートしてリバースモンスターを2体揃えることも可能です。
《影光の聖選士》:墓地からこのカードとシャドールを除外して場のカードをリバース
出そうと思えば出せるんだけど出すだけでは何もできないって?
実際、リバースを2体揃えるのって、やりようによってはそこまで手間ではないんです。
《レスキュー・キャット》と《ライトロード・ハンター ライコウ》を採用すれば1枚から素材を揃えることは可能です。
《ライトロード・ハンター ライコウ》:光属性レベル2の獣モンスター
ただしリンクネフィリムは、ハリファイバーのように成立することでデッキのギミックが始動するカードとは違い、出した後に何かしらのカードを要求します。(融合素材、手札コスト)
つまり、いかに強いと言っても、成立することで勝ちにつながるカードではありません。
繰り返すようですが、シャドールは融合テーマなので、事故が付き物です。
《シャドール・ネフィリム》を成立させるためのカードをデッキに増やせば、それだけ本来のシャドールの動きに寄与しないカードがメインデッキに混じる可能性があります。
なので、最低限かつ他のギミックやカードと何かしらシナジーをもつか併用ができるカードを採用することで、リンクネフィリムを出せるようにするのがスマートです。
前述した通り、緊テレを採用すれば出しやすくなりますし、ハリファイバーの成立やリンク数の上昇に寄与できるので、一番理にかなっていると言えるのです。
実戦でどう役立つの?
最後に実戦でどう役立つのか、実例を交えていくつか紹介します。前述した《王宮の勅命》についての言及は省きます。
誘発貫通につながる
リンクネフィリム成立用のカード、《緊急テレポート》が誘発貫通札になりえます。
例えば、先攻《影依融合》に《灰流うらら》を当てられてしまった場合、緊テレと下級シャドール通常召喚から《シャドール・ネフィリム》を作ることで、同様の動きが可能になります。
(出せる融合体は限られますが)
セットウェンディの強さが向上
セットされているウェンディが反転召喚できる状態でターンが回ってくると、かなり消費を抑えてリンクネフィリムを出せるため強いです。
デッキがシャドールと割れていたり、見えているウェンディセットは警戒して殴ってこない場合もあるので、こういう状況は割と起きます。
他ギミックへの寄与
例えば、誘発枠に《PSYフレームギア・γ》を採用している場合、《緊急テレポート》のバリューがかなり上がります。
《PSYフレームギア・γ》はハリファイバーとネフィリムの素材にもなれることから、シャドールの動きとハリファイバーを使ったギミック、どちらにも寄与できます。
つまり、緊テレで取れる択が非常に多くなるのです。
《PSYフレームギア・γ》:光属性サイキック族のレベル2チューナー。カードの効果でのみ出せる特殊召喚モンスターなので緊テレで呼べる
《シャドール・ネフィリム》を作ること以外にも使えるカードを採用すれば、無駄にならず択を増やせるのでデッキの柔軟性が上がります。
融合にアクセスできずとも無理矢理《影依融合》を通す
引いても引いても永遠に融合札がこない、って時がたまにあります。
《シャドール・ネフィリム》を成立できれば融合魔法を引きこめなくても《エルシャドール・ネフィリム》を成立させられます。
ここで融合ネフィリムで「シャドール融合魔法」を墓地へ送り、《グラビティ・コントローラー》へ変換等で墓地へ送れば、融合魔法を回収できます。
《グラビティ・コントローラー》:EXMZのモンスター1体を素材に要求するリンクモンスター。シャドール融合体を即座に墓地へ送るのに便利
一つ実戦であった例を紹介します。
対転生炎獣で回収され見えているうららと場にサンライトウルフがいて、自身の場に裏側の《シャドール・ヘッジホッグ》、手札にリザードとウェンディがいる状態。
ヘッジリバースにうららを打たせ、ウェンディ召喚からリンクネフィリムを作り、効果でリザードと融合、融合ネフィリムを作り《影依融合》と《影依の偽典》を墓地へ落とします。
その後《影依融合》を拾ってデッキ融合を通し、次は《影依の偽典》を回収して相手ターンミドラを構えて詰みって流れでした。
このように融合に触れられない場合でもリンクを通してアクセスできるのはかなり便利です。
おわりに
まとめると
自己蘇生できマーカーが横に向いていることから、「旧マスタールールだからこそ重宝したカードなの?」と思われがちですが、現行ルールでも十分役に立つ、というか強いカードです。
普通の構築で正規召喚するのは難しいですが、工夫すれば割と出せるようになります!
光属性シャドールというのがあまりにも強いので、使ったことないって人も一度試してみるのもありだと思いますよ!!
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遊戯王OCG デュエルモンスターズ ストラクチャーデッキ リバース・オブ・シャドール