「DIMENSION FORCE(ディメンションフォース)」に「捕食植物(プレデター・プランツ)」の新規が来ました。
ついに来た捕食新規、張り切って考察していきます。
前回の記事↓
yamachi-9rakura.hatenablog.com
新規カードの考察
まず新規の効果の確認から。端的にいえば全部強いです。
捕食植物ビブリスプ
レベル1/闇属性/植物族/攻 0/守1900
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。 デッキから「捕食植物ビブリスプ」以外の「捕食植物」モンスター1体を手札に加える。
(2):フィールドのモンスターに捕食カウンターが置かれている場合に発動できる。 このカードを墓地から特殊召喚する。 この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
神のカードその1。こういうカードがなかったからキツかったんです……。
サーチと自己蘇生を持っています。サーチの発動条件が非常に緩く、
- おろ埋や烙印融合などでデッキから墓地送り
- オフリスや超融合の手札コスト
- 融合素材
と様々な手段でサーチをできます。レベル1なのもグッド。
《捕食計画》の発動コストで落としても良いので、計画とスタペリアを構えつつ、相手ターンに後続も確保するといった動きができるのは非常に偉いです。
捕食植物ブフォリキュラ
ペンデュラム レベル1/闇属性/植物族/攻 0/守 0 【Pスケール:青0/赤0】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
【ペンデュラム効果】
(1):自分メインフェイズに発動できる。 自分の手札・フィールドから、闇属性の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、 その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
【モンスター効果】
このカード名のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが融合召喚の素材になり、 墓地へ送られた場合またはEXデッキに表側表示で加わった場合に発動できる。 自分のEXデッキから「捕食植物ブフォリキュラ」以外の表側表示の闇属性Pモンスター1体を手札に加える。
神のカードその2。革命。というか、「捕食植物カード」としてではなく、一枚のカードとしてのスペックが高いです。「捕食植物」としては、後述する《捕食植物トリアンティス》との組み合わせで非常に多くの択を取れます。
P効果で融合ができ、融合素材になったときリソース回復ができます。スケール0でこれとか9期なら許されんだろ……。
《烙印劇城デスピア》のように半永久的に使える融合魔法としても、単純な融合素材としても使えるのがあまりにも偉い。
フルールドサージュと好相性!!
《捕食植物ブフォリキュラ》はレベル1闇属性植物族という優秀なステータスを持つため、アクセス手段が豊富です。《時花の賢者ーフルール・ド・サージュ》から融合とスケール0に触れるようになりました。
「フルールドサージュ」は闇レベル8である点も噛み合いが良く、「捕食デッキ」以外にも《捕食植物セラセニアント》と《プレデター・プランター》とともに採用されたりしてました。
今回新規でレベル1植物が2体も増えたので、サージュのサーチの選択肢が増え、さらに相性がよくなりました。
とはいえ、今後の捕食は後述する融合モンスター「アンブロメリドゥス」を出すことを目的とするので、採用するかどうかは考えどころです。
捕食植物トリアンティス
ペンデュラム レベル8/闇属性/植物族/攻2400/守1000【Pスケール:青8/赤8】
【ペンデュラム効果】
(1):このカードがPゾーンに存在する限り、自分が闇属性の融合モンスターを融合召喚する場合、自分のPゾーンに存在する融合素材モンスターをフィールドのモンスターとして融合素材に使用できる。
【モンスター効果】
(1):このカードが融合召喚の素材になり、墓地へ送られた場合またはEXデッキに表側表示で加わった場合に発動できる。自分フィールドのモンスターの数まで、フィールドのモンスターを選ぶ。そのモンスターに捕食カウンターを1つずつ置く。捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。
気遣いの塊。この効果考えた人天才?
Pスケールで融合できるようになる永続効果と、融合素材やEXに行ったときに、対象を取らずに捕食カウンターを置く効果を持ってます。
まず言いたいのは、即座に対象を取らずに捕食カウンターをおけるカードが出たのがあまりにも偉いです。
既存カードの「スピノディオネア」は召喚を通さねばならず、《捕食生成》は対象を取ってしまい、《捕食計画》は罠ゆえの遅さがありますからね。融合素材とした時チェーンの蓋として使えるのも優秀。
そして、スケールで融合できるというのがホント嬉しい。スケールで融合ができるということは、フィールドで融合できるということなので《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》が出せるわけですね〜。
アニメでは「スターヴヴェノム」はユーリの切り札として扱われていましたが、OCGでは「捕食植物」とはあまりシナジーがなく、率先して出すことがあまりないカードではありました。
逆に「スターヴが場での融合を必要とする」ことに引っ張られ、初期の捕食は「場に出ないと効果を発揮しない」カードが多く、お互いに悪影響を与えるようなちぐはぐなデザインになっていました。
モンスターを場に出すには召喚権を切ったり、何かしらのカードを使う必要がありますが、「スケールにカードを置く」行為は損失を生まないので「スケールで融合できるようにする」っていうのは目から鱗、素晴らしい効果だなと思います。
そして、レベル8である点も偉い!素材にレベル8以上の闇属性を要求する《グリーディ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》の素材ともなれます。(ヘリアンフォリンクスなんてなかった)
攻撃力も2400とメインに入る「捕食植物」の中で一番打点が高く、ライフを取りたい時にデッキからリクルートする機会もあるかもしれません。
捕食植物アンブロメリドゥス
融合 レベル5/闇属性/植物族/攻1000/守2500
「捕食植物」モンスター×2
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。自分のデッキ・墓地のカード及び自分のEXデッキの表側表示のPモンスターの中から、「捕食植物」モンスター1体または「プレデター」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(2):相手フィールドの捕食カウンターが置かれたモンスターまたは自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをリリースし、デッキから「捕食植物」モンスター1体を特殊召喚する。
神のカードその3。欲しかったものが詰まりすぎている……。
まず、「捕食」2体で出せる《簡易融合》対応のレベル5融合モンスターという点。
「捕食植物」は「融合カード」へのアクセス手段だけでいえば他のテーマより秀でており、そのため《簡易融合》も握りやすいです。
また「捕食植物」の既存の融合モンスターは優秀なカードが多いものの、素材が重いものが多いです。そのため、「捕食」2体で出せて、かつ即座にアドバンテージに繋がる効果を持っている「アンブロメリドゥス」はまさに待っていたカードなわけです。
①の効果は、サーチ範囲は魔法罠も含めた「捕食」に関するカード全てであり、どこからでも拾えるため色んな選択肢を取れます。例として、①の効果で「ビブリスプ」をサーチして、②のリクルート効果で「オフリス」をリクルートすればコストで「ビブリスプ」を切れるので損失をかなり抑えつつ展開できたりします。オフリスダーリングから「ブフォリキュラ」で連続融合なんかもできますね。
後手であれば相手を除去しつつ展開という恐ろしいこともできます。
モンスター効果による特殊召喚であるため、融合・フュージョンサーチをもつ「ダーリングコブラ」の出力手段としても使えるのも偉い。今まではオフリスかディオネアくらいしかなかったからね……。
加えて効果でリリースするので「セラセニアント」の効果も誘発できるのが偉すぎる!!
ダーリングコブラ:捕食モンスターの効果で特殊召喚されると融合・フュージョンサーチ
セラセニアント:戦闘破壊か効果でフィールドから墓地へ送られると「プレデター」カードサーチ
スターヴ・ヴェノム・プレデター・フュージョン・ドラゴン
融合 レベル10/闇属性/ドラゴン族/攻3600/守2500
闇属性の融合モンスター+融合モンスター
このカード名はルール上「捕食植物」カードとしても扱う。このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。自分または相手フィールドの捕食カウンターが置かれたモンスター1体をリリースし、その発動を無効にする。
(2):融合召喚したこのカードが相手によって墓地へ送られた場合、自分の墓地の闇属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
スターヴの進化系!!かっこいい!!
融合素材が「闇属性の融合モンスター+融合モンスター」とかなり重く、出すのはある程度の消費を伴いますが、「カウンターを置く手段」とともに出力できれば「相手モンスターを除去しつつ発動無効を飛ばす」ことができます。
②の蘇生効果も対象が「自分の墓地の闇属性モンスター」なので、色々な選択肢が取れるのも偉いですね。
今回の新規で改善されたこと。新たな強み
では、今回の新規で改善された点や強くなった部分について書いていきます。
以前までの捕食については以下の記事を参照ください。
yamachi-9rakura.hatenablog.com
yamachi-9rakura.hatenablog.com
捕食活動のバリューが向上
私は《捕食活動》というカードが嫌いでした。
サーチカードであるのに「先に手札から捕食を特殊召喚する」ため、「捕食植物」モンスターと同時に引き込まなければならず、そうするためにデッキ内の捕食モンスターの数もある程度多くしなければならないので、構築の自由度が下がります。
通ったら通ったで、融合縛りがつくためリンクができず「植物族」である点を活かしきれないのが気持ち悪いです。
極め付けは、複数枚投入したいと思える「捕食植物」モンスターがあまりいなかったこと。
そもそも《捕食活動》自体でサーチもできる上《アロマセラフィージャスミン》や《ローンファイア・ブロッサム》など植物族には万能リクルーターが存在します。であるならば、よほど優秀なカードでなければ複数枚採用はしなくて良いわけです。
にもかかわらず、上記の理由からこれらを使いづらいため、「捕食植物」の「闇属性植物族」という優秀なステータスを十全に活かせなくなっていたのです。ホントにキモい。
《LLーバード・コール》を見た時は嫉妬で狂いそうでした。
イラつく点が非常に多い《捕食活動》ですが、要は「複数枚採用したい捕食植物モンスター」が増えれば問題解決なわけです。
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増えましたね!!!!!
一度融合を通せば動きだせる
基本的に捕食の制圧モンスターを出すには、複数回の融合が必要でした。そもそも出せても消費に対して見合った制圧力を持っているかというとそうでもないわけで……。
捕食純寄りで組む場合には必然的に後手よりのデッキになりがちでした。
しかし、融合モンスター「アンブロメリドゥス」の登場により、「一度融合を通す」ことでデッキが回り出すようになるため、初動と着地点が明確になりました。
融合に触りやすいという利点を活かせる
同じく9期融合テーマである「ファーニマル」には「複数素材の融合モンスター」「ドローによる損失回復・素材確保」、「月光」には「獣戦士サポートを受けられる優秀なPモンスター」や「エクシーズのしやすさ」など各々「特徴」があり、その「特徴」が強みに直結していました。
対して「捕食植物」は「捕食カウンターによる妨害」と「融合魔法へのアクセスのしやすさ」「墓地から場への出力手段の多さ」という特徴を持っていますが、それぞれの特徴が独立しており、強みに直結していないのが問題でした。(強いていえば、《超融合》による盤面解決がしやすい、くらいでしょうか?)
というより、テーマ内のカードの繋がりが希薄であるため、カテゴリとしてのまとまりが悪かったわけですね。
しかしこれも、融合モンスター「アンブロメリドゥス」のおかげで解決しています。
「融合魔法へアクセスしやすい」という利点が、「アンブロメリドゥス」を出しやすくさせており、「アンブロメリドゥス」のサーチ範囲が「プレデター魔法罠」にも及ぶことから、《捕食計画》などの「捕食カウンターによる妨害」ギミックへのアクセスも容易にしています。それぞれ独立した強みが「アンブロメリドゥス」により橋渡しされた感じですね。
損失を回収しやすくなった
他の9期産融合テーマに比べて、捕食は融合による損失を回収する手段が乏しく、すぐ息切れするテーマでした。
雑なトリガーで損失を回収できる「ビブリスプ」はもちろん、融合魔法としても使える「ブフォリキュラ」も回収効果を持っており、やっと融合テーマらしくなったといえます。
今までその役目を担っていた「セラセニアント」も「アンブロメリドゥス」で場に出力しやすくなったほか、②のリクルート効果は「効果でリリース」するため、サーチ効果も誘発させやすくなってます。
ブフォリキュラ+トリアンティスからの択の多さ
新規ペンデュラムモンスターである「ブフォリキュラ」と「トリアンティス」が手札に揃った時にやれることが非常に多く、かなり対応力が上がりました。
単純にこの2体から出せる融合モンスターの種類が豊富であり、
- 捕食2体のアンブロメリドゥス
- スケール融合によりスターヴヴェノム
- 闇Pモンスター2体でスターヴヴェネミー
- 闇Pモンスター2体で覇王スターヴ
- 闇レベル8と捕食でグリーディヴェノム
- 闇と捕食でキメラフレシア
と状況によって使い分けられます。
スケールに2枚貼ってからP召喚から動いても良いですし、「ブフォリキュラ」のみセットから見せて相手の出方を見ても良いでしょう。
というかこの2枚から、相手モンスターに捕食カウンターを置きつつ、「アンブロメリドゥス」を出せるのがあまりにも強すぎる。
気になる新規の採用枚数は!?
メインに入るカードは全部3積み確定!!!
それくらい強いです。
「アンブロメリドゥス」は2〜3、「スターヴ・ヴェノム・プレデター・フュージョン・ドラゴン」は0〜1といった感じでしょうか。
「ヴェノム・プレデター」は豪快な効果ですが、先攻で出すには重い上に利点が活かしづらいため、出す機会はそこまでなさそうです。
「アンブロメリドゥス」は必須ですが、1枚が初動用、もう一枚は中盤で使うという感じで2枚がちょうど良さそうです。
未来へ
新規カード全てが実戦級であり、かなり考えられて作られていると思います。本当に嬉しい。
これでも少し思うところはあるので、欲しいものは尽きないですが、かなりデッキとしてまとめやすくなったと思います。
個人的には「BF」におけるアウステルみたいなやつがいたら満足ですかね。まあ未OCGも多いので、それらに期待ですね。
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